特定周波数帯のエフェクター
エフェクターで得られる効果音の種類も非常にたくさんあります。その中でも広く利用されているのが特定周波数帯のレベル制御です。これは原音に含まれる任意の周波数帯域の増幅や減衰などの変化をするもので、単体エフェクターも数種類あります。
一番の定番は「イコライザー」でしょう。イコライザーは特定の周波数帯域を強調、減衰させる処理をするもので、イメージとしてはオーディオアンプのトーンコントロールを、更に微妙に調整ができるようにしたものと考えればいいでしょう。
イコライザーには用途に応じて使い分けられるパラメトリック型とグラフィック型があります。
「エンハンサー」はイコライザーと似てはいますが、イコライザーが原音に含まれる音を直接ブースト、カットするのに対して、エンハンサーは音を歪ませ倍音を作り、そこに実音にミックスするという相違点があります。
「ワウペダル」はエレキギターでお馴染みですが、車のアクセルペダルのように足で操作する機器で、増幅される周波数帯を変えることができ、その名の通り「ワウワウ」と聞こえます。
「オートワウ」はワウペダル同様に増幅される周波数帯を変えるものですが、ペダル動作ではできないような細かい「ワウ」音を作れます。
「ディエッサー」は高音領域に効くコンプレッサーで、ボーカルの高音のきつい発音を緩和するのに多く使用されます。
「トーキング・モジュレーター」は該当する周波数分布に母音と似た癖をつけて人がしゃべっているような楽器音に変化させる効果があります。
「アイソレーター」は主にDJミキサーに内蔵されており、人間の音声帯域をカットするボーカルキャンセラーが有名で、特定帯域をカットするイコライザーの一種です。